2018年09月07日

植田正治写真美術館

雪の中、大山の麓に鎮守さながらに佇む植田正治写真美術館(設計:高松伸)。「個人美術館に、これほど広大な空間を与えるのは贅沢すぎ!」と思いましたが、内部には清潔な天衣無縫がいっぱい詰まっていて納得しました。

外界との協調関係で成り立っている空間構成にも魅了されます。特に、3階の石庭に至るドアを開けた瞬間に目に飛び込んでくる情景は記憶に残るでしょう。それにしても、こうした施設が完成す

るまでには、さまざまな紆余曲折があったことでしょう。この仕事に関わられた全ての人々に感謝を捧げたいと思いました。

喫茶コーナーもお洒落ですね。館主・植田正治さんは、残念ながら故人となられましたが、優秀な学芸員に恵まれているようで、いつまでも素敵であり続けてくれるに違いない。

館内で最初に案内される「逆さ大山」を映し出す映像展示室に使われているレンズは、ベス単と同じ機構のレンズを発売していた事のある清原光学が製作したそうです。「ベス単写真帖・白い風」(1981)を発表した頃に植田さんと一緒に山陰を歩かれた方に教えていただきました。


NEWS! ご案内をいただきました (^_-)-☆

企画展:山陰にて
    植田正治、子どもたちの輝き
会 期:2018年9月8日(土)~11月30日(金)
    9:00〜17:00 
    火曜日は休館(祝日の場合は、翌日)
入館料:900円(一般)
会 場:植田正治写真美術館
    鳥取県西伯郡伯耆町須村353-3
    0859-39-8000

「山陰にて」と題して開催する2回目の展示では、山陰の子どもたちのさまざまなイメージ、「輝き」を紹介します。カメラに戸惑う子ども、素朴な表情、はかなげな姿、笑顔、魅力的で愛らしい子どもたちが、植田正治の作品にはしばしば登場します。

 戦前の代表作《少女四態》、戦後まもなくに撮影された《パパとママとコドモたち》などの家族写真、シリーズ〈童暦〉を撮影し続けた1960年代、シリーズ〈小さい伝記〉の連載を始めた1970年代など、植田の写真には、常に子どもたちの姿があります。もちろん、「昭和の子どもたち」のノスタルジックな姿、愛らしい表情やカメラに対する素直な反応に惹かれていたとは思いますが、存在としてのあやうさや不確かさなどにも魅了されていたのでしょう。

写真のなかの「昭和の子どもたち」は、カメラの前で一瞬緊張しながらも、無垢で純粋なまなざしを写真家へと向け、素朴で素直な反応をみせています。そのまなざしや反応は、子どもという被写体の本質、「輝き」を表しているようであり、私たちが忘れかけている大切な瞬間(とき)や幼い日々の記憶を喚起する特別な力を持っているように思えてなりません。

今回の展覧会では、植田が各年代、各シリーズにわたり、カメラ、アプローチや表現方法も変えながら、「山陰にて」子どもたちを撮り続けた足跡を概観します。

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