2018年07月10日

海の博物館

海と深い関わりをもって暮らしてきた人々の歴史を体系的に学べる海の博物館は、建築家・内藤廣による空間を手に入れ見事なハーモニーを奏でている。館内への入り口に立った瞬間から期待が高まるが、明治時代のカツオ一本釣りに使用されて

いた八丁櫓のある大空間は、他に類を見ない。現在、木造船や漁具など海に関する資料を約58,000点収集、収蔵しているとのこと。

地元の伊勢湾や熊野灘での独特の漁法、信仰などを模型や資料で丁寧に紹介されていていますが、沖縄のサバニなど、日本各地から消滅しつつある小型木造船の蒐集、展示は特に貴重だと思いました。ちなみに、私の愛艇(ノラ21)を設計された日本ヨット界の草分け・横山晃さんが保針性(直進性を維持する性能)の良い理想的な船型をサバニに見いだした話は有名。

ところで、先人は、海にまつわる言葉も多く残しています。「舵取りを任す」、「大船に乗ったつもりで」、「船出を祝う」、「渡りに船」、「海図なき船出」、「待てば海路の日和あり」等々・・・常世からの波が打ち寄せるという地・伊勢神宮への参拝の際に立ち寄られ、海に想いを寄せてみるのも一興かと存じます。


自分の心の中を掘り下げてゆくことにより立ち現れてくる「素形」を、世の中(他人)とシンクロするための拠り所にしていると語る内藤廣さんのインタビュー記事は、「有用なブログ」の存在意義と通底しているように思います(笑)。


NEWS! ご案内をいただきました (^_-)-☆

特別展:こまったときのタコだのみ!
    まちを元気に、タコに願いを
会 期:2018年7月14日(土)〜11月25日(日)
    9:00〜17:00
入館料:800円(一般)
会 場:海の博物館・特別展示室
    三重県鳥羽市浦村町大吉1731-68
    0599-32-6006

西洋では、”悪魔のサカナ”として嫌われることも多いタコですが、日本においては古くから食されてきた、食卓でもなじみの深い生きものです。高タンパク低カロリーで、肝機能の維持に効果があるとされるタウリンや、免疫力を高める亜鉛などを含、人の体を元気にしてくれます。

食べてうれしいだけでなく、全国的にタコ薬師やタコ神、タコ地蔵などが存在し、タコを信仰し、願掛けをする風習が、現在も根強く残っています。さらに近年では、”置くとパス”(=オクトパス=受験の願掛け)や”多幸”(=開運祈願)などのキーワードと、ユーモラスな形態も相まって、モニュメントやキャラクターデザインなど地域振興に利用されており、タコ信仰・祈願および活用は拡大し続けています。

不思議な形態から恐れ、訝しがられながらも信仰と関心を集め続ける、ミステリアスな海の生きもの、タコに対する日本人の視線を多面的にとらえることによって、人と海の生物との密接なかかわりを感じ取っていただくことができるよう本展を企画しました。

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